『「線虫がん検査つぶし」であらわになった、PET検診の不都合な真実』という記事に対しての訂正の続きです。
『線虫検査は胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がん、すい臓がん、肝臓がん、前立腺がん、食道がん、卵巣がん、胆管がん、胆のうがん、膀胱がん、腎臓がん、口腔・咽頭がんの15種類に反応するとしている。一方PETは胃がん、食道がん、早期の子宮頸がん、前立腺がん、膀胱がん、腎臓がん、胆道がん(胆管がん、胆のうがん)は見つけられない。つまり、線虫検査が高リスクとした受検者の尿をPETで調べた場合(特に早期であるほど)、15種類中半分ものがんを見落としてしまう。PET検診には、線虫検査の感度を検証する能力がないことは明白だ。』の文章について。
→ 線虫検査がそれら15種類に絶対の自信を持っているようなのでその真偽は百歩譲って置いておくが、その15種類の中でPETが苦手としているのは先に述べたように、胃癌、膀胱癌、腎癌であり、15分の3であり半分ではない(10カ所目の訂正)。さらに理解に苦しむのが、「苦手」なのであって全例発見できないわけではないのに「見落とす」と断言しているところ(11カ所目の訂正)。おそらくその記事の著者は実際のPET検査がどういうものか御存知ないのだろう。線虫検査が得意としている15癌種のうち12癌種つまり8割についてはPETでも指摘可能であり、十分検証する能力があると考える。研究、検証とは正確なデータに基づき行い、正しい理解と理路整然とした科学的・化学的・薬学的・生理学的機序を述べながら検討するものである。「原因物質がわからないがとにかく匂いで線虫がなんとなく動く」VS「癌の養分となる糖に似た薬が何倍集まったか算出された画像にCTを重ねた画像」、どちらが科学的根拠に基づいた検査法であり検証する資格があるか小学生でもわかるだろう。